スーパーの卵からひよこは生まれる?無精卵と有精卵の違いを解説


ねえ先生、スーパーで売っている卵って、温めたらひよこが生まれるのかな?

いい質問だな。でも、結論を言うとスーパーの卵からひよこは生まれない。

えっ、どうして?卵なのに?温めたら生まれるもんだと思ってた!

実際にひよこが生まれる卵と、生まれない卵には違いがあるんだ。その理由をこれから説明するぞ。

2種類の卵「無精卵」と「有精卵」

卵には2種類ある。「無精卵(むせいらん)」と「有精卵(ゆうせいらん)」だ。

無精卵?有精卵?なんか聞きなれない名前だね。

まず無精卵だが、これはメスの鶏だけで産む卵だ。オスが関与していないから、ひよこになるための”タネ”がない。


ふーん、オスが関係しない卵なんだね。それでスーパーで売られている卵は?

スーパーで売られている卵のほとんどが無精卵だな。人間が食べるために、鶏を効率的に管理して作られている卵だ。

なるほどね。じゃあ有精卵って?

有精卵はオスとメスの鶏が一緒にいる環境で産まれた卵だ。この卵には”タネ”があるから、条件が揃えばひよこが生まれる。


普通にスーパーで買える卵とは違うんだね。

ああ。ただ、専門的な養鶏場では繁殖用に有精卵を使うことがある。スーパーではほとんど見ないが、農場直売所なんかでは手に入ることもあるぞ。
なぜメスだけで卵が生まれるのか?

ねえ先生、ちょっと気になったんだけど、なんでメスだけで卵が産めるの?オスがいなくても卵ができるなんて不思議じゃない?

確かにな。それには鶏の体の仕組みが関係しているんだ。鶏が卵を産むのは、繁殖のためだけじゃなくて、体の中で卵を作る仕組みが毎日働いているからなんだよ。

えっ、どういうこと?卵って赤ちゃんが生まれるためのものじゃないの?

もちろん、本来の目的は繁殖のためだ。でも、メスの鶏はオスがいなくても「卵細胞」を作り続けるんだ。それが卵として外に出てくる。いわば、体のリズムの一部なんだな。

これは、人間の女性の「月経」と少し似ていると言えるな。鶏の場合、卵巣で卵細胞が作られて、それが卵管を通り、白身や殻がでてきて最終的に卵として外に出るんだ。これが毎日繰り返されるんだよ。


毎日!?鶏ってそんなに頑張ってるんだ!

鶏が卵を産むのは自然なことだから、特別無理をしているわけではない。ただ、養鶏場では日照時間を調整することで産卵をコントロールすることもある。

へえ、光の影響もあるんだね。でもオスがいなくても卵が作れるってなんかすごいね。

鶏にとっては普通のことなんだ。ただ、オスがいないと「ひよこになる卵」にならないってことを忘れないようにな。

うん、覚えた!鶏の体のしくみっておもしろいね!
まとめ

なるほどね、スーパーの卵は「無精卵」で、ひよこが生まれないのはそういう理由だったんだね!

そうだ。卵の仕組みを知ると、ただの食べ物も少し特別に見えるだろう?

うん!でも、ひよこが生まれないってわかったから、温めるより卵かけご飯にしたほうがいいね!

ということで、次の授業では「卵かけご飯をおいしくするコツ」を教えてよ!

それは料理の先生に頼んでくれ。先生は専門外だ。